あなたは人と話すとき角度や話す位置によって相手に与える心理効果が変わるのはご存知ですか?
おすぎくん
そう、人は相手との位置によって無意識化に緊張や不安を感じてしまうのです。
こういった位置で変わる心理効果を「スティンザー効果」といい、
このスティンザー効果をうまく利用することで相手に安心感を与えることができ、
恋愛やビジネス、人間関係において大きく役立てることができます。
そこで今回は相手との位置を利用した心理テクニックと、
さらに、
「右・左」どちらから声をかけてあげたほうが効果的なのか?
脳科学的なテクニックも解説していきたいと思います。
ぜひ参考にしてもらえたらと思います!
Youtubeでもわかりやすく解説しています↓
目次
スティンザー効果ってなに?
スティンザー効果はアメリカの心理学者スティンザーがまとめた座る位置で変わる「心理的効果」です。
内容としては、
- 1.あなたの真正面に座る人
→あなたに反対意見やライバル心を持っている - 2.あなたの横に並んで座る人
→あなたの味方になってくれる可能性がある - 3.あなたの斜めに座る人
→緊張感が緩和されるので意見の衝突が起こりにくく、親しい関係を期待できる。
一つずつ解説していきましょう。
正面に座る(対面法)
正面に座ることはもっとも対立しやすく緊張しやすいと言われています。
相手に与える心理効果として、
- 対立
- 緊張
- 圧迫感
- 真剣さ
これらが挙げられ、なにか大事な話や真剣に大切なことを伝えるとき以外はネガティブな心理効果を与えやすいのです。
上下関係が生まれやすい位置で、なにかを伝えても反論されやすい位置とも言えるので注意が必要になってくるポジションです。
ボクシングの記者会見やヤンキーが喧嘩をする時のイメージってに顔を近づけて相手を威嚇しますよね?
それはまさに相手に本能的に圧力をかけているのです。
横に座る(平行法)
親密な関係を構築しやすいと言われている位置で、
- 同調
- 強調
- 親密感
- 愛情
これらの心理効果を与えることができます。
よくドラマで上司と部下が横並びになって居酒屋で語るシーンとかあるじゃないですか?
同じ方向を見る、そして体の距離が近いから心の距離も近くなるため親しくなりやすい距離とも言われています。
斜めに座る(90度法、L字法)
斜めに座る位置を別名で「カウセリングポジション」と呼び、
リラックスしやすい位置ということで、ビジネスシーンの面会や商談などでよく使われています。
わたしたちに馴染みのある「徹子の部屋」や、
大統領同士が話をする首脳会談でも緊張や対立を避けるためにこの位置を利用しているのも特徴です。
ではここからシーン別に詳しく解説していきたいと思います。
五右衛門
恋愛でスティンザー効果を応用
複数人での飲み会
基本的に飲み会などで気になる人の近くに座る際には隣、もしくは斜め前に座るようにしましょう。
もちろん一番良いのは隣に座ることで体の物理的な距離は心の距離と比例します。
また隣に座ることで「※認知的不協和」が起こることで、
「こんなに近い距離にいるのだからこの人とは親密なんだな!」と脳が錯覚を起こします。
※「認知的不協和」=行動と認知が矛盾してしまうことで、生まれるモヤモヤ、ストレスに対し理由をつけて解消する。
たとえば、タバコは体に悪いけど吸ってしまっている自分。
行動と認知の矛盾から生まれるモヤモヤを解消するために、
「いやタバコを吸うことはたしかに体に悪いけどタバコを吸うことで気持ちがリラックスできる、だからプラマイ0だ。」
このようなモヤモヤを解消するための理由を探して納得させることをいいます。
デートする場合
基本的にデートをするときは並んで歩くため対面になることを避けることができます。
しかし問題は食事するとき、
どうしても食事をするときは何も考えずに対面テーブルのお店を選んでしまいがちですが、これは注意です。
さきほども言ったとおり対面に座ることは、「対立、緊張」という心理的な圧力を与えてしまいますので、
バーやお寿司屋さんなどの並んで食事が取れる場所を選びましょう。
また、最近ではホテルで利用できる「景色を見ながら横に並んで食事ができるダイニングレストラン」などもありますので、
そういったレストランを選ぶのもいいでしょう。
また横並びに座ることでメニューを選ぶとき肌が触れ合う機会が増えるので、
幸せホルモンである「オキシトシン」が分泌されて、さらにプラスに働きます。
相手が初対面だった場合には相手の右側
相手が初めて会った人の場合には、基本的には相手の左側に立ったり左側から声をかけないようにしましょう。
人間は防衛本能があって自分の知らない人が心臓側から声をかけられると、
警戒してしまいます。
初対面での印象は半年続いてしまうので、
右側から話かけることで、できるだけ警戒心を和らげることができます
並ぶときは基本的に相手の左側
横に並んで歩くときや、座るときには相手の左側にいることを意識しましょう。
人の行動はすべて感情で決めるため、相手の左側から声をかけることで右脳にアプローチすることができます。
右脳は感情を司っておりイメージしたり感じたりするときに使い、左脳は論理や計算、分析するときに使いますので、
相手の右脳に働きかけることで感情にアプローチすることができます。
おすぎくん
と思われたかもしれませんが脳の神経は交差しており逆さになるので、
左側から話すことで右脳に語りかけることができるのです。
ただし左利きの人の場合にはこれが逆になります。
また、人間の左側の顔を見せることによって優しいという印象を与えることができ、反対に右側の顔は冷たい印象を与えてしまいます。
ちなみに肖像画の60%以上が左側の顔で描かれています。
おすぎくん
五右衛門
仕事でスティンザー効果を応用
販売で声をかけるとき
あなたが販売員でお客さんが商品を眺めていますが、
そんな場合には正面から声をかけずに横から声をかけるようにしましょう。
正面から声をかけることで警戒されてしまい会話に入る前に終了してしまう可能性が高くなってしまいます。
会議やミーティングでの座る位置
会議などのミーティングではスティンザー効果が大きく役に立ちます。
リーダーシップ
6人以上座れるテーブルでリーダーシップを取っていきたい場合には窓側の真ん中のCに座るのが有効です。
あなたも感じているかもしれませんが、真ん中にいる人は自然に権威があるように見えます。
そしてスティンザー効果を発表したスティンザー博士はA.C.E.Gが会議では発言力が増すと発表しています。
では入り口側のGではなくなぜ窓側のCなのか?
それは遅れてきた参加者が現れた場合に、
座った場所が入り口側だとみんなの視線が入り口を向いてしまうためみんなの集中力が途切れてしまうからです。
なのでリーダーシップを発揮する場合には入り口側のGではなく窓側の真ん中Cに座りましょう。
キーマンにアプローチ
みんなではなく一人の重要人物にアプローチをしたい場合には、
その重要人物の斜めに座るのがいいでしょう。
スティンザー効果では正面に座る人とは対立しやすいと言ったように、斜めに座ることで敵対しなくなります。
また、上司や目上の人になにかを提案するときや説明する場合には、
横並びよりも斜めに座るほうがフォーマルで親近感を与えることができます。
おすぎくん
テーブルの選び方でアイデアが生まれやすくなる
ミーティングの場合、一般的な四角テーブルを使うとお互い向かい合わせになってしまい、
相手との上下関係が出てしまって心の距離が表れてしまうのでオススメしません。
ミーティングなどでアイデアを提案する場合には丸いテーブルがオススメで、
座った人それぞれの対面距離が等しくなる丸いテーブルは上下関係がうやむやになるため、
一体感が生まれリラックス効果から参加している人の発言が促されるので、いいアイデアが生まれる確率が高くなります。
また上司と腹を割って話したいという場合にも、
四角いテーブルよりも丸いテーブルで話したほうが心の距離を近づけることができます。
ただし丸いテーブルは発言が増えるものの、
意思決定がしにくくなるので、何か重要なことを決定する場合には四角いテーブルのほうがいいでしょう。
テーブルの上、席の間にはできるだけ何も置かないようにする
おまけですが、
場所に限らず相手と対面で話すときや隣で話すときには、
物を挟まないほうがいいとされています。
人と人との間に物が挟まれると心と心の間に心理的障壁が生まれてしまい、心の距離が離れてしまいます。
テーブルの上はできるだけ綺麗にしたり、隣に座る場合には物やバッグを置かないように気をつけましょう。
さいごに
いかがでしたか?
「たかが座る位置で…」
と思うかもしれませんが、人間に与える心理的印象は大きく変わります。
ぜひこのスティンザー効果を実践していただけたら人間関係や仕事、恋愛などのすべてにおいて役に立つはずです。
座る位置は正面ではなく、斜め前か横に並ぶということを覚えておきましょう。
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